※以下、
在日大韓民国大使館より引用(2004年12月現在)
■地理
韓半島はアジア大陸の北東部の端にある、南北全長1000キロメートルの半島です。韓国はこの韓半島に位置しており、大韓海峡は太平洋の最西端部へつながっています。北はロシア、中国と国境を接しており、東の東海の向こうに日本列島が横たわっています。半島の本土のほかに、海岸に沿って大小3000もの島々が点在しています。
国土の面積は22万2154平方キロメートルで、イギリスやルーマニアとほぼ同じ大きさです。埋立地を除き、全国土の45%(9万9000平方キロメートル)が平地で、残りは山地で構成されています。半島の東西南北に2、3の大きな山脈が走っており、ポルトガル、ハンガリー、アイルランドと同じように国土の3分の2が山となっています。
半島東部に沿って太白山脈が長く走っており、東海の激しい波浪が険しい絶壁と岩島をつくり出しました。西と南は緩やかな曲線を描きながら平野をなしており、沖合には複雑な入江をもった島々が点在しています。
韓半島には、まるで金欄の刺繍を施したように美しい山河があるという意味の「錦繍江山」という言葉があるほど、景色のよいところがたくさんあります。北韓で最も高い海抜2744メートルの白頭山が中国との国境沿いに高くそびえています。白頭山は死火山ですが、この山の頂上には、「天池(チョンジ)」といわれるカルデラ湖、つまり火山活動が終わった時にできるカルデラに水が溜まってできた火山湖があります。この山の名前が国歌の歌詞に出てくるほど、白頭山は韓民族にとって民族魂を表す重要なシンボルとなっています。
韓国は国土の大きさに比べ、かなり多くの河川が流れています。この河川は、国の産業や生活様式を形づくる上で決定的な影響力を及ぼしました。北韓には鴨緑江(アムノクガン、790キロメートル)と豆満江(トマンガン、521キロメートル)という韓半島で最も大きな川が流れています。2つとも白頭山に源を発してそれぞれ東西に流れ、いずれも韓半島の北部の国境を形成しています。
韓半島の南部には、洛東江(ナクトンガン、525キロメートル)と漢江(ハンガン、514キロメートル)が流れています。漢江は韓国の首都ソウルを貫通して流れており、かつて川に沿って発達した古代都市の住民の生活水であったように、現代においても人口密度の高い中部地方の生命水となっています。
韓半島の三面は海に囲まれているために、造船技術や航海術などが早くから発達するなど、このような地理的環境は古代から韓国人の生活や文化に大きな影響を与えてきました。
■気候
韓国は四季の区別がはっきりしています。春と秋はかなり短く、夏は暑くて湿気があり、冬は乾燥していて雪が多く、寒い日が続きます。最近は世界的な気象変化によって、韓半島も例にもれず、以前より夏は雨が多くなり、冬は雪があまり降らなくなりました。
気温は地域によって大きな差があり、所によっては平均6度から16度の気温差が見られます。最も暑い8月の平均気温は19度から27度で、冬は1月が最も寒く、平均零下8度から6度までの広がりを見せます。 初春は雨がちで、中国北部の砂漠からの黄砂を伴った風が吹きすさび、予想しがたい天気が続きます。4月の中旬になると穏やかでさわやかな天気になり、色とりどりの野花が山や野原に咲き乱れます。農家ではこの時期になると、田植えに備えて苗床を準備します。
青く澄みわたった爽やかな秋空の秋は、韓国人が最も愛する季節です。この季節になると、農家の風景は、素朴な色合いに染まりとても美しいです。収穫の季節でもある秋には、昔から受継がれてきたその地方の習慣に従って様々な催しが人々を楽しませます。
■住民と人口
韓国人はひとつの言語を使う単一民族です。身体の特徴からみて、中央アジアから韓半島に移り住んだモンゴル部族の子孫と言われています。
7世紀には韓半島の至る所に部族国家が形成されていましたが、新羅(BC57年〜AD935年)王国のもとで初めてこの様な部族国家は統一され、民族同化政策が取られてきました。その結果、民族の結束を確かなものにすることが出来ました。
2002年末の統計によりますと、大韓民国の人口はおよそ4764万人で、人口密度は1平方キロメートル当り479人となっています。北韓の人口は2225万3000人と推計されています。
韓国の人口増加率は、1960年代に入って、年間3%の増加率を見せていましたが、70年代は2%強の緩やかな曲線を描きながら減少しています。現在はわずか0.6%の増加率を見せていますが、こうした傾向で進めば、2020年には0.06%になるものと見込まれています。
人口構造で注目すべきことは、韓国は2000年に65才以上の人口が総人口で占める比重が7.2%で高齢化社会に入っていて、2019年にはその比重が14%を占めると予想されます。
年齢別人口構造は、1960年代には低い死亡年齢と高い出産率によるピラミッド型を形成していました。近年は死亡年齢が高くなる反面、低い出産率により鍾型をしています。15歳以下の年少人口の割合は年毎に減り、65歳以上の高齢層は、2020年までに韓国の全人口の15.1%を占めるものと予想されています。
韓国の人口構造のもうひとつの特色として、1960年代と1970年代の急激な産業化と都市化による若者の農村離れをあげることが出来ます。特にソウルへの移住が急増し、都市集中化という結果を生みました。最近はソウル近郊に移り住む人口が増加の一方です。
■言語
韓民族は同じ言語を話し、同じ字を書きます。この単一言語が韓民族のアイデンティティを形成する上で決定的な要素として働きました。韓国語にはソウルで使われる標準語のほかにいくつかの方言があります。とりわけ地方の方言は独特のもので、多くの言語学者によって研究されています。
言語学と民俗学では、韓国語をトルコ、ハンガリー、フィンランド、モンゴル、チベットや日本の言語と同じウラル・アルタイ系統の言語群に属する言語としています。
ハングルと呼ばれる韓国語のアルファベットは、15世紀に朝鮮王朝の第4代世宗大王の奨励で創造された文字です。このハングルが創られるまでは、中国の漢字で読み書きをしていたために、ごく一部の人しか字を読み、書くことが出来ませんでした。韓国文字の考案にあたり、世宗大王と学者たちは当時知られている中国の古い印章、ウィグルやモンゴルの書体を研究しました。
しかし、ハングルは主に音韻の研究をもとにして創られました。韓国語は発音の最小単位である音節が初声、中声、終声の3つの構成成分によって構成されています。つまり、核となる母音の前後に子音が添って、ひとつの音節を形成しているのです。
創り出されたハングルは10の母音と14の子音で構成され、その組合わせによって数多くの音節をつくり出すことが出来ます。シンプルかつシステマチックで理解しやすいという点で、世界で最も科学的な文字のひとつと見なされています。このような特徴を持つハングルによって、今日韓国は最も識字率の高い国となり、また教育水準の向上や出版産業の発達につながりました。