※以下、
ブラジル連邦共和国大使館より引用(2004年12月現在)
ブラジルの5地域
■北部
アマゾナス州、パラー州、アクレ州、ロンドーニア州、ローライマ州、アマパー州、トカンチンス州
この地域の大部分はアマゾン川流域にあり、生い茂った熱帯雨林に広く覆われている。アマゾン川はこの地域の真中を西から東へと流れ、大西洋へと注ぎ込んでいる。同地域には他にもたくさんの河川があり、世界の5分の1の水量を誇っている。同地域の主要都市としては、アマゾナス州の州都マナウス市とパラー州の州都ベレン市がある。
アマゾン川流域はその発見以来、ヨーロッパ人にとって肥沃で自然に恵まれた非常に魅力的な理想郷であった。しかし、19世紀の半ばまでは、同地域は経済的逆流に苦しめられていた。アマゾン川流域が注目を浴びるようになったのは、ゴムの需要が急増した19世紀後半になってからである。それ以降の同地域の人口は6倍に、また収入は1850年から1910年の間に12倍にもなったが、1910年にはゴム市場が崩壊してしまう。
1960年代及び1970年代には、同地域の鉱物資源の豊富さと農業の潜在力に対し、再び関心が集まった。鉱物の採掘権を管理する法律が改正されたこと、及び外国企業とのジョイント・ベンチャーを組む準備が既に州内の企業の中にできていたことにより、同地域の開発及び鉱業は増加した。政府は様々な移住計画に資金援助したが、これらは全て、人が住まないアマゾンの広大な森林を、北東部の土地に飢えた小作農の不満のはけぐちと見なす概念に基づいていた。
政府がアマゾン地域の農業化を積極的に奨励したことは、結果的には同地域が環境破壊に脅かされることを助長させてしまうことになる。1970年代及び1980年代に行なわれた開発計画やアマゾン地域への国内移住の結果、41万4,400平方キロの森林が伐採され、森林を焼き払うことは今や世界的な問題となっている。そのため、ブラジル政府は牧畜及び農業計画に対する奨励金や公的融資の停止や木材の輸出禁止など、様々な開発抑制策を打ち出した。その結果、1989年以降の森林伐採のペースは半分に落ち、アマゾン森林の91.5%がそこなわれずに済んだ。今日では、アマゾンの熱帯雨林の保全は通信衛星によって監視され、ECやアメリカ合衆国、その他12カ国の国際団体による「パイロット・プロジェクト」を通して、環境保全のための国内努力は強化されている。
■北東部
マラニャーン州、ピアウイー州、パライーバ州、ペルナンブッコ州、バイーア州、アラゴアス州、セルジッペ州、リオグランデドノルテ州、セアラ州
広大なこの地域にはブラジルの全人口の30%近くが住み、慢性的に干ばつに左右されている。しかし同地域には豊富な油田が眠っているといわれ、経済的将来性が見込まれており、最近では、連邦政府がSUDENE、すなわち「北東部開発管理庁」を通して、同地域に特別な関心を寄せている。莫大な資金が北東部の開発に当てられ、かなりの成果を挙げている。
ペルナンブッコ州とバイーア州は植民地時代の最初の中心地であったため、今でもブラジル文化に大きな影響を及ぼしている。特に音楽、フォルクローレ、料理、その他この地方特有の習慣などは、ブラジル固有のものとして定着している。北東部で最大の都市はレシーフェとサルヴァドールである。
■東南部
リオ・デ・ジャネイロ州、サン・パウロ州、ミナス・ジェライス州、エスピリト・サント州
サン・パウロ市、リオ・デ・ジャネイロ市及びベロ・オリゾンテ市とそれらの周辺地域はかなり工業化が進み、ブラジル経済の中枢を形成している。また、ブラジルの人口の大半は同地域に集中している。豊富な鉱物資源に恵まれ、農業も国内で最も進んでおり、国内向けの様々な農作物、牛乳、肉及びそれらの加工食品のみならず、輸出用のコーヒーや穀物も生産している。
■南部
パラナー州、サンタ・カタリナ州、リオ・グランデ・ド・スール州
この地域もかなり開発が進み、加えて、第一次産業と第二次産業のバランスがとれている。中央高原は南に向かって下降し、「パンパス(pampas)」と呼ばれる大草原へと続いている。この平原ではブラジルのカウボーイに当たる「ガウーショ(gaucho)」による伝統的な放牧活動が行なわれている。同地域西側のブラジルとアルゼンチンの国境近くには、世界でも有数の美しい自然の驚異イグアスの滝があり、そこから20キロも行かない、ブラジルとパラグアイの国境上を流れるパラナー川に、世界最大の水力発電所イタイプダムがある。同地域で最大の都市は最南端のリオ・グランデ・ド・スール州の州都ポルト・アレグレである。
■中西部
マット・グロッソ州、マット・グロッソ・ド・スール州、ゴヤース州、連邦区
この地域は広大なサバンナと熱帯の草原に覆われ、今もって人口はまばらである。かつては国内の過疎地域の一つであったが、第一次産品が急激に拡大し、加えて新産業が次々と誕生した。1960年に建設された首都ブラジリアも同地域内にあり、連邦政府によって指定された広大なインディオ保護地区(この地区には元々インディオが住んでいた)や、野性天国である「マット・グロッソ大湿原(通称パンタナル)」もある。